高卒就職 保護者ガイド 第8回/高卒採用の試験では何をする?面接・一般常識・作文・適性検査を解説

高卒採用の試験では何をする?面接・一般常識・作文・適性検査を解説

高校生の就職活動で、応募する企業が決まると、いよいよ採用試験です。

保護者の方からすると、

「高卒の採用試験って、面接だけ?」
「筆記試験もあるの?」
「SPIって高校生も受けるの?」
「勉強が苦手だけど大丈夫?」

など、分からないことも多いと思います。

高卒採用の試験内容は、企業によって異なります。

面接だけの企業もあれば、一般常識や作文、適性検査などを組み合わせて実施する企業もあります。

でも、必要以上に心配する必要はありません。

どんな試験が行われるのかは、応募する前にある程度確認することができます。

今回は、高卒採用で行われる主な試験と、試験内容の調べ方、家庭での準備について解説します。


高卒採用ではどんな試験が行われる?

企業によって異なりますが、高卒採用では主に次のような試験が行われます。

① 面接

最も一般的なのが面接です。

高卒採用では、大学生の就職活動のように一次面接、二次面接、最終面接……と何度も選考を重ねるのではなく、限られた回数・時間で採用を判断する企業が多くあります。

面接では、

  • 志望理由
  • 高校生活で頑張ったこと
  • 長所や自己PR
  • 入社後にやりたいこと
  • 仕事内容や働き方への理解

などについて質問されます。

ただし、大切なのは回答を丸暗記することではありません。

企業は面接を通して、

「この高校生と一緒に働く姿をイメージできるか」

を見ています。

面接については、第5回第6回第7回で詳しく解説していますので、ぜひあわせてご覧ください。


② 一般常識・学科試験

企業によっては、国語や数学、社会、時事問題などの一般常識・学科試験を行うことがあります。

内容や難易度は企業によってさまざまです。

ここで注意してほしいのは、

「高卒採用だから、筆記試験はそれほど重要ではないだろう」

と決めつけないことです。

特に応募者の多い職種や大手企業などでは、面接だけでなく筆記試験の結果も選考材料になります。

応募する企業に筆記試験があると分かったら、学校で用意されている問題集や過去の先輩の受験報告書なども活用して準備しておきましょう。


③ 適性検査

高卒採用でも、適性検査を実施する企業があります。

代表的なものとしてSPI 3-H、GATB、クレペリン検査などがありますが、企業によって使用する検査は異なります。

適性検査には、計算や言語などの能力を見るものだけでなく、性格や行動傾向を見るものもあります。

そのため、「適性検査=学校のテスト」と考える必要はありません。

性格に関する質問では、

企業に良く見られそうな回答を考えるより、基本的には自分自身について素直に答える

ことが大切です。

一方、計算や言語問題などが含まれる検査については、出題形式を知らないまま受験するより、一度問題を見て慣れておく方が安心です。

どの適性検査を使用するか分かっている場合は、学校の先生にも対策方法を相談してみましょう。


④ 作文

作文を採用試験に取り入れている企業もあります。

例えば、

「高校生活で頑張ったこと」
「働くことについて」
「入社後に頑張りたいこと」

など、本人の経験や仕事への考え方を書くテーマが出されることがあります。

作文についても、模範解答を暗記する必要はありません。

大切なのは、

聞かれたテーマについて、自分の経験や考えを文章にできること。

普段あまり文章を書く機会がない高校生であれば、時間を決めて一度書いてみるだけでも練習になります。
学校でも事前に指導してくれると思うので、家庭では気にかけてあげるくらいで大丈夫です。


試験内容は「求人票」で確認できます

ここは保護者の方にもぜひ知っておいてほしいポイントです。

高卒求人票には、選考方法について記載する欄があります。

そこを見ることで、

  • 面接
  • 適性検査
  • 学科試験
  • 作文

など、どのような採用試験が予定されているのか確認できます。

つまり、

「試験当日まで何をするのか全く分からない」

というわけではありません。

応募する企業が決まったら、求人票をもう一度見て、選考方法を親子で確認してみてください。

求人票裏面の右上くらいに「選考方法」欄があります。
=(二重線) で消されいてる科目はやらない、という意味です。


さらに役立つのが「学校にある過去の受験報告書」

求人票だけでは分からないこともあります。

そこで活用してほしいのが、学校に蓄積されている過去の受験報告書です。

毎年卒業生を企業へ送り出している高校では、先輩たちが、

「どんな試験だったか」
「面接では何を聞かれたか」
「筆記試験はどんな内容だったか」

などを学校へ報告していることがあります。

もし同じ企業を過去の卒業生が受験していれば、その情報が残っている可能性があります。

応募先が決まったら、

「去年、この会社を受けた先輩はいますか?」
「過去の受験報告はありますか?」

と、進路指導の先生に聞いてみるとよいでしょう。

過去の試験とまったく同じ内容が出るとは限りませんが、試験の傾向を知る材料になります。


「勉強が苦手だから高卒就職」は少し注意

高校生の中には、

「勉強が苦手だから進学ではなく就職する」

と考える人もいます。

もちろん、大学へ進学せず働くという選択自体に問題はありません。

ただし、

就職を選べば、勉強をまったくしなくていいわけではありません。

採用試験で一般常識や適性検査が行われる企業もあります。

そして就職後も、仕事内容によっては資格取得のために勉強することがあります。

「就職=勉強しなくていい」ではなく、

社会に出ても、必要なことを学び続ける

という意識は持っておいてほしいと思います。


大手企業や人気職種を受けるなら、筆記試験も準備を

特に、大手企業や毎年多くの高校生が応募する職種(例えば、アパレル販売や事務職など)を希望している場合は、面接だけでなく筆記試験への準備もしておくことをおすすめします。

「面接さえうまくいけば大丈夫」と考えるのではなく、

応募する企業の選考方法を確認して、必要な準備をする。

これが基本です。

受験者が多い場合、面接だけでは甲乙つけがたく悩むケースもあります。
最後の決め手として筆記試験が使用されるケースもあります。

また、一部企業は基準点を設けていますので、下回ると面接がどんなによくても不採用となることもあります。

とはいえ、筆記試験よりも面接重視!
面接が良ければ、筆記試験がわるくても採用する、という企業も多く存在します。

お子さんが受ける企業が、大手企業、人気企業・人気職種の場合はぬかりなく取り組んでください。


保護者ができることは「勉強を教えること」ではありません

採用試験が近づくと、

「ちゃんと勉強してるの?」
「SPIやった?」
「こんなので受かるの?」

と言いたくなるかもしれません。

でも、保護者の方が試験問題を教える必要はありません。

まず一緒に、

① 求人票に書かれている選考方法を確認する
② 学校に過去の受験情報がないか確認する
③ 必要な対策を先生と相談する

ここまでできれば十分です。

対策する内容が分からないまま、

「とにかく勉強しなさい」

と言われても、高校生本人も困ってしまいます。

まずは、何を準備すればいいのかを明確にすることから始めてみてください。


まとめ|採用試験は「何が出るか」を知るところから

高卒採用では、面接を中心に、企業によって一般常識、学科試験、適性検査、作文などが実施されます。

大切なのは、

試験内容が分からないまま、不安だけを大きくしないこと。

まず求人票を確認する。

次に学校の先生に聞く。

過去に同じ企業を受験した先輩がいれば、受験報告も確認する。

そのうえで、必要な準備をしていけば大丈夫です。

高校生にとって、企業の採用試験を受けるのは初めての経験であることがほとんどです。

保護者の方も、試験対策をすべて家庭で背負おうとせず、学校にある情報や先生のサポートを上手に活用しながら、お子さんの挑戦を支えていただければと思います。


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