高卒就職 保護者ガイド 第12回/採用試験直前、親は何をすればいい?前日までに確認したい準備とサポート
高校生の就職活動では、9月に入るといよいよ採用試験が始まります。
応募する会社が決まり、履歴書を書き、学校で面接練習を重ねてきたお子さんを見ていると、試験が近づくにつれて保護者の方も、
「忘れていることはないかな」
「面接の練習をもう少しした方がいいのでは?」
「親として何かしてあげた方がいい?」
と心配になるかもしれません。
でも、採用試験直前に家庭で大切にしたいのは、面接の完成度をさらに上げることよりも、お子さんが落ち着いて本番を迎えられる環境を整えることです。
保護者がすべて準備してあげるのではなく、本人が主体となって準備し、必要なところをそっと支える。
今回は、高卒採用試験を目前に控えたご家庭で確認しておきたいことと、保護者のサポートについて紹介します。
採用試験直前、まず何を確認すればいい?
まず確認したいのが、企業から届く採用試験の案内です。
高校生の就職活動では、企業からの試験案内は学校を通して本人に渡されます。
試験直前にはまず案内書類を見て、試験日時を保護者も一緒に確認しておきましょう。
確認したいのは、主に次の項目です。
- 試験日・集合時間
- 試験会場と住所
- 当日の持ち物
- 試験内容
- 緊急時の連絡先
- その他、企業から指定されていること
特に注意したいのが、試験会場です。
応募前職場見学で訪問した場所と、採用試験を受ける場所が同じとは限りません。
工場を見学したけれど採用試験は本社で行うなど、別の場所が指定されることもあります。
「一度行った会社だから大丈夫」と思い込まず、試験案内に書かれている住所をしっかりと確認しておきましょう。
試験会場までの行き方は、どこまで確認しておく?
試験会場を確認したら、次は当日の移動です。
最寄り駅だけではなく、
自宅を何時に出るのか
↓
どの電車に乗るのか
↓
どこで乗り換えるのか
↓
最寄り駅から会社までどう歩くのか
↓
何時ごろ到着する予定なのか
まで本人が把握しているか確認してみましょう。
また、電車の遅延など、予定どおりに到着できない場合に備えて、30分前には会場近くに到着できるような移動スケジュールを立て、緊急時の学校や企業への連絡先も確認しておくと安心です。
ただし、ここで保護者がすべて調べて、本人に「この電車に乗りなさい」と渡してしまう必要はありません。
「何時に家を出る予定?」
「どの電車で行くの?」
「もし電車が遅れたらどうする?」
と聞いて、本人に説明してもらうくらいがちょうどよいでしょう。
親が全部準備してあげた方が安心?
心配だからこそ、保護者の方はつい先回りしたくなります。
試験案内を読んで、電車を調べて、持ち物をそろえて、忘れ物がないようにかばんに入れて……。
でも、高校卒業後に就職するお子さんにとって、就職活動は社会人になるための準備でもあります。
これからは、先生や保護者がすべて準備してくれる環境から、自分で予定を確認し、自分で準備し、自分で行動する生活へ移っていきます。
だからこそ、採用試験の準備もできるだけ本人が主体となって進めることが大切です。
保護者は、
「準備できた?」ではなく
「何か一緒に確認してほしいことある?」
と声をかけましょう。
準備する人ではなく、必要なときに頼れるサポーターになる。
そんな距離感を意識してみてください。
採用試験の持ち物は何を準備する?
持ち物については、まず企業から届いた試験案内を優先して確認してください。
そのうえで、一般的には次のようなものを準備することがあります。
- 受験票や企業から指定された書類
- 筆記用具
- ハンカチ・ティッシュ
- 腕時計
- 交通費またはICカード ※緊急時にタクシー利用も想定して少し多めに用意
- 必要に応じて飲み物
本人が試験案内を見ながら準備し、最後に、
「案内に書いてあるもの、全部入ってる?」
と一緒に確認するくらいで十分です。
前日にもう一度、面接練習をした方がいい?
試験前日になると、
「最後に志望動機をもう一度言ってみて」
「その答え方で本当に大丈夫?」
「こんな質問が来たらどうするの?」
と確認したくなるかもしれません。
でも、直前になって新しい答え方を増やしたり、大きく内容を変えたりすると、かえって本人が混乱してしまうこともあります。
ここまで学校で先生と練習し、本人なりに準備してきています。
直前期は「もっと上手に答えられるようにする」より、これまで準備してきたことを落ち着いて出せる状態をつくること、自信を持たせることを優先しましょう。
前日は、
- 持ち物
- 出発時刻
- 服装
- 体調
などを確認したら、できるだけ普段どおりに過ごして、十分な睡眠をとることも大切です。
試験前日の夜、どんな言葉をかければいい?
特別なことを言う必要はありません。
本人は、保護者が思っている以上に緊張しているかもしれません。
そんなときは、
「ここまで準備してきたから大丈夫」
「うまく言えなくても大丈夫。思ったことを伝えておいで」
くらいで十分です。
「絶対受かってきてね」
「失敗しないようにね」
という言葉は、応援する気持ちから出たものでも、本人にはプレッシャーになることがあります。
結果を求めるより、
「あなたが準備してきたことを出しておいで」
と送り出してあげてください。
採用試験直前の保護者は「指導者」ではなく「サポーター」
高校生の就職活動は、本人にとって大きな節目です。
保護者としては、
「忘れ物をさせたくない」
「失敗させたくない」
「できることは全部してあげたい」
と思うのも自然なことです。
でも、就職活動は同時に、お子さん自身が社会へ出ていくための練習の時間でもあります。
だからこそ、
親が準備する
ではなく
本人が準備する。
親が答えを教える
ではなく
本人が考える。
そのうえで、困ったときには保護者が支える。
採用試験直前だからこそ、「もっと練習させなければ」と焦るのではなく、ここまで頑張ってきたお子さんを信じて、ここまで見守ってきた保護者自身を信じて、当日を迎えましょう。
採用試験直前チェック
最後に、ご家庭で確認しておきたい項目をまとめます。
□ 試験日時・集合時間を確認した
□ 試験会場の住所を確認した
□ 当日の交通経路と出発時刻を確認した
□ 遅延などがあった場合の連絡方法を確認した
□ 企業から指定された持ち物を確認した
□ 制服・靴・靴下などの身だしなみを確認した
□ 必要な筆記用具を準備した
□ 前日は普段どおり睡眠をとれるようにする
□ 本人が主体となって準備できている
ぜひお子さんと一緒に確認してみてください。
次回予告
採用試験を終えたら、次は結果を待つことになります。
もちろん内定を願いたいところですが、就職活動では思うような結果にならないこともあります。
特に高校生にとっては、自分で選んだ一社に向けて夏休みから準備してきた分、不採用の知らせを受けたときのショックが大きくなることがあります。
次回は、
「もし不採用だったら、親はどう接すればいい?二社目の応募に向けて知っておきたいこと」
を取り上げます。