【高校就職講座】求人票の見方

求人票の見方その1. 給料について

みなさんが採用試験に応募するにあたって、必ずその会社の求人票を見ますよね。
でも求人票って、結構わかりにくいですよね😂
皆さんが、まず気になるのはやはり給料でしょうか?
給料の額をいう時、「額面」と「手取り」の二種類の言い方があります。

額面って何?🤔

額面というのは、基本給に残業代、交通費や各種手当を合計したものです。
求人票表面の「3、労働条件等」の賃金の欄を見てください。
手取りというのは、額面から税金や社会保険料などを天引きされたあとの金額
昨年までは、この両方が求人票に記載されていましたが、1月6日から求人票の改定があり、額面だけになりました。
手取り額が、皆さんが、生活するうえで実際に使えるお金となります。

「手取り額はいくらになるの?」

ではどれくらいになるのかっていうと、細かい計算式はあるのですが、
およそ
額面 × 0.8 = 手取り額
これが目安となるでしょう。
では、なぜこんなにたくさん額面から引かれるのでしょう?
皆さんは、義務としてそれぞれの収入に応じて、
所得税 住民税 健康保険料  厚生年金の掛金 介護保険料
この5つを納めなければなりません。
自営業の人たちは、これらを自分で役所などに支払いに行くのですが、
給料をもらっている人は、その手続きも支払いもすべて会社がしてくれます。
だから、これらを引いた額が実際の手取り額となるわけです。
ただし、住民税は就職して2年目から引かれことになりますし、介護保険料は40歳以上です。

「働く場所はどこになる?」

求人票表面の「1、会社の情報」の所在地になるわけではありません
「2、仕事の情報」の就業場所の欄を見てください。
ただ全国に支店・工場を持っている会社の場合は、この欄に書ききれので、裏面の「補足事項」の欄か、別紙がついていることもあります。
就職して1年目に他府県に配属になることは、あまりありませんが、面接のときに「勤務地はどこがいいですか?」と聞かれることもあるので、絶対に地元を離れたくない人は、はっきりと「自宅から通勤できるところならどこでも構いません」というように答えましょう。

「この会社はつぶれない?」

この質問の答えは難しいですね。
大手だから大丈夫とか、この業種は大丈夫とかは正直分かりません。
1990年代のバブルの崩壊後、日本を代表する大きな会社が倒産したこともありましたし、
東日本大震災など自然災害や今回のコロナのようなことが原因で倒産することもあります。

そこで大事なことは、
会社を選ぶときに、この会社で頑張ろうと思えるほど、会社見学も含めてしっかり調べることです。
いやいや働く社員が多い会社では、どちらにしろ長続きはしません。
〇そして入社してからは、すぐに音を上げないで高い目標をもって頑張り、その仕事ではだれにも負けないとおもえるようにあることです。
そうすれば、仮に会社が倒産しても、次の会社を探すことが容易になることでしょう。

「長く続く会社かなあ?」

先に述べたこともつながることですね。
高校生がやめる理由は、労働政策研究・研修機構の調査によると

  1. 仕事が自分に合わない:33.2%
  2. 賃金の条件がよくなかった:28.1%
  3. 労働時間・休日・休暇の条件がよくなかった:27.5%
  4. 人間関係がよくなかった:26.9%
  5. 会社に将来性がない:19.0%

ほとんどの理由は、厳しく言えば自分の責任ですよね。

だから、高校生が会社のことを調べるのはなかなか難しいかもしれませんが、単に会社見学をするだけでなく、見学の前にHPなどでしっかりと下調べをしたうえで、先生や保護者・友達とも相談しながら質問事項を整理して見学に臨むことが大事です。
人間関係も、積極的に質問したり、話しかけたりすることで何となく「フィーリング」が合うかどうかわかることもあると思います。
さらに、職場見学の時だけでなく、その会社の仕事が終わって社員の方々が会社から出てくる時の様子を見るのも良いと思います。
そういう時は、つい人間というのは本当の自分を見せてしまいます。
「ああ、あの人たちとだったら楽しくやっていけそうだなぁ」と感覚も大事にしてください。
また、先にその会社で働いている先輩がいれば話を聞いてみることも大事でしょう。