高卒就職にある、独自の文化やルール。
「一人一社制」など、高卒就職独自の文化。
学校斡旋
高校生の就職活動は「学校斡旋」という学校推薦を受けて就職活動を行うのが一般的です※1。採用したい企業は求人内容をハローワークに提出し発行された求人票を高校へ送ります。高校生は学校に届いた求人票の中から受験先を選びます※2。
*1「学校斡旋」以外に、学校を介さずに就職活動を行う「自己開拓」「縁故就職」という方法もあります。就職後に労働条件などで問題が生じた場合に、「学校斡旋」であればハローワークや学校が間に入ることもできますが、「自己開拓」や「縁故」の場合はそれができないこともあり「学校斡旋」を選ぶ高校生がほとんどです。
*2高校生への求人の出し方には「指定校求人」と「公開求人」の2つがあります。「指定校求人」は企業側が指定した高校に在籍する高校生からのみ応募が可能で、「公開求人」は全国の高校どこからでも応募が可能です。「公開求人」はハローワークが運営するWEBサイトに求人票が公開されますので高校へ求人票を郵送しない場合もあります。
一人一社制
高校生は大学生のように同時に何社も応募できるわけではなく、一人一社しか応募できません※3。「内定した場合、この生徒は必ず就職しますので宜しくお願いします」という前提で学校推薦が行われます。企業側も、「内定を出せば、必ず春には働いてもらえる」と考えて選考します。そのため、内定辞退ということは基本的には起こりません。1社受験して、もし不採用だった場合、その結果が学校に届いてから次の応募ができるようになるのです。
*3企業側が複数応募可としている場合には同時に複数社受けることが可能となっています。複数応募可となる時期は地域によって異なります。[ 例)東京10月1日以降 大阪11月1日以降 / 2017年7月現在 ]
校内選考
基本的には、1つの求人に対して学校から1名応募となっています※4。生徒の応募先の希望が重なることもあるため、応募をする前に学校内で校内選考が行われます。校内選考のルールは、各学校独自に設定しています。多くの場合、評定平均や遅刻・欠席日数がベースになり、そこに課外活動や面接の評価、独自のテストなどの結果が加味されます。この校内選考で決まった斡旋順位の高い生徒から順に希望の応募先を選んでいきます。そのため、第一希望を受験できない生徒が毎年出てきます。
*4企業によっては1校から複数名応募を可としている場合もあります。生徒の希望が重なった場合に、複数名応募が可能か学校から企業に問い合わせている場合もあります。
その他、就職活動の開始時期や応募書類、試験内容などにも全国共通で決まっている細かいルールがあります。
STEP 2
高卒就職の抱える課題
STEP 3
高卒採用の基本ルール
STEP 5